ローラの針仕事紀行 part22

今朝はまず、コンコード博物館へ。
18~19世紀の生活で使われた物などが展示されている。
写真撮影が許されているのも嬉しい。
昨日訪れたウォールデン湖畔のソローの家で
使われた家具も展示されている。



ソローはこの机・椅子・ベッドの3点のみで生活していた。

若い頃のソローはなかなかのイケメン。

金髪を編んで中に入れたブローチ。
自分の髪などで作ってみたい。

マザーグースの登場人物
パンチ&ジュディ柄の子供用カップ
次は博物館のすぐ近くにあるエマソンの家。
彼が1835年から亡くなるまで住んだ家だ。
こちらも内部は撮影禁止だが、嬉しい事に
先ほどの博物館に書斎が再現されている。


娘のベッドルームには完璧な状態のドレスと帽子が
ディスプレイされていたが、驚くほどの小ささだった。
この当時のアメリカ人はこんなに小さかったのか!
ここで面白い事を知った。
この当時のベッドは下記の画像の様に木枠にロープを張り、
その上にマットを敷いて寝るのだが、
ロープが緩むと寝心地が悪くなるので、
寝る前にロープをしっかり張り直すそうで、
その事から「Seep tight」(ロープを張ってお休みなさい)
と寝る前に言い合うとの事。
以前から、日本で言う「お休みなさい」の時に
なぜ「tight」なんだろう?と思っていたので、納得。

オールドスターブリッジビレッジのベッド
そしてもう一つ。
水道が無い時代には、各部屋の隅に
水入りピッチャーと洗面器が置いてあるのだが、
この家ではそれらの後の壁に
カフェカーテンの様な物が掛けられていた。
何か?と聞くと「Splash cloth」(スプラッシュ・クロス)
と言い、壁の水跳ね防止用に吊るしているそうだ。
興味深いので写真撮影したかった・・・
そして、いよいよ『若草物語』作者オルコットの家へ。
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残念ながら内部の写真撮影禁止。
ルイザが執筆に使った壁に作りつけられた机や
姉妹のドレス、お母さんが作ったキルトなど
興味深い物で溢れていた。
姉妹の父はエマソンの「超越主義」に傾向しており
エマソンやソローらと友人関係にあった。
独自の幼児教育に情熱を注いだが
世間には認められず、貧しい生活を家族にさせたと、
以前に本で読んでいたので、
私は「堅物で扱いづらい自分勝手な父親」だと
勝手に思い込んでいた。
所が、このオーチャードハウスは
古くて誰も住めないと思われていた家2軒を
ルイザの父が自らの手で改築し1軒にまとめ
ルイザの机も父制作の物だった。
画家を志した末娘のエイミーのため、
貧困でキャンバスが買えない代わりに
家の壁をキャンバス代わりにさせるなど、
娘たちの個性を伸ばす事を奨励したり
孫にも自らの体を使って全身で分かり易く、
勉強を教えたそうで、私の思い込みが間違いで、
とても素晴らしい人物であったと分かった。

父ブロンソンの哲学学校。